①-2 『遭遇(であい)』 8
2017年6月23日 Boys&Gils 光線は敵の隊がいる場所一面を塗り潰すように敵を襲った。まず命中したのはデンチュラ、その次にマニューラ、デスカーン。しかし少年のポケモンも鬼ではなかったようで、すでに倒れていたローブシンとズルズキンは避けている。
「怯むな!クロバット!“エアカッター”!」
「ココロモリ!お前もだ!“サイコショック”!」
残った二人も応戦する。クロバットは空気の刃を作り出し、ココロモリは謎の光線でハガネールと呼ばれたポケモンを襲う。しかし、ハガネールの鋼のボディにそんな攻撃は通らない。何もなかったかのように、その場にずんぐりと構えていた。
「くっ…ダメか…」
男の片方が呟く。自分の下部では歯が立ちそうにないと悟り始めているらしく、絶望がはっきりと見て取れる顔だった。
「あいつらを始末しろ!“ストーンエッジ”!」
今度は細かな鋭利な岩がハガネールの周囲に出現し、やがてそれらが空中にいる2体のコウモリを襲った。2体は相当なダメージをその身に受けたらしく、先程のウォーグルよろしく地面へと落下する。
「なっ…!」
「くそ…」
2体はもう見るからに戦闘不能で、立ち上がらんとする仕草さえ見せなかった。二人の男は、これ以上抵抗しようとはしなかった。
残るはデンチュラとマニューラの2体。これらを処理すれば少年の勝利になる。もちろん彼もそのつもりだった。
「残りの2体もやるぞ、ハガネール、“アイアン…”」
「待った」
「!?」
少年がポケモンに指示を出そうとしたその瞬間、リーダー格の男が右手の平を突き出して制止してきた。少年は指示を止め、ハガネールも動かなかった。
「あんたの強さはよくわかった。これ以上やり合っても俺達に勝ち目はねぇ。今回は大人しく引くぜ」
男は両手を挙げて“降参”のポーズを取っていた。他の男たちも、それぞれポケモンをモンスターボールに戻している。どうやら、本当にこれ以上闘いを続ける気はないらしい。
「そうそう、姉ちゃんを解放してやらねえとな。デンチュラ、“ミサイル針”」
男が両手を下ろしてデンチュラに指示を出すと、デンチュラは先のとがったミサイルを発射し、少女に巻き付いた糸に掠らせて切り、彼女を解放した。そして男はすぐにデンチュラをボールに収納する。
「また会えるといいな、坊主。それと姉ちゃん、次会うときまでに考えといてくれよ」
「怯むな!クロバット!“エアカッター”!」
「ココロモリ!お前もだ!“サイコショック”!」
残った二人も応戦する。クロバットは空気の刃を作り出し、ココロモリは謎の光線でハガネールと呼ばれたポケモンを襲う。しかし、ハガネールの鋼のボディにそんな攻撃は通らない。何もなかったかのように、その場にずんぐりと構えていた。
「くっ…ダメか…」
男の片方が呟く。自分の下部では歯が立ちそうにないと悟り始めているらしく、絶望がはっきりと見て取れる顔だった。
「あいつらを始末しろ!“ストーンエッジ”!」
今度は細かな鋭利な岩がハガネールの周囲に出現し、やがてそれらが空中にいる2体のコウモリを襲った。2体は相当なダメージをその身に受けたらしく、先程のウォーグルよろしく地面へと落下する。
「なっ…!」
「くそ…」
2体はもう見るからに戦闘不能で、立ち上がらんとする仕草さえ見せなかった。二人の男は、これ以上抵抗しようとはしなかった。
残るはデンチュラとマニューラの2体。これらを処理すれば少年の勝利になる。もちろん彼もそのつもりだった。
「残りの2体もやるぞ、ハガネール、“アイアン…”」
「待った」
「!?」
少年がポケモンに指示を出そうとしたその瞬間、リーダー格の男が右手の平を突き出して制止してきた。少年は指示を止め、ハガネールも動かなかった。
「あんたの強さはよくわかった。これ以上やり合っても俺達に勝ち目はねぇ。今回は大人しく引くぜ」
男は両手を挙げて“降参”のポーズを取っていた。他の男たちも、それぞれポケモンをモンスターボールに戻している。どうやら、本当にこれ以上闘いを続ける気はないらしい。
「そうそう、姉ちゃんを解放してやらねえとな。デンチュラ、“ミサイル針”」
男が両手を下ろしてデンチュラに指示を出すと、デンチュラは先のとがったミサイルを発射し、少女に巻き付いた糸に掠らせて切り、彼女を解放した。そして男はすぐにデンチュラをボールに収納する。
「また会えるといいな、坊主。それと姉ちゃん、次会うときまでに考えといてくれよ」
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