①-2 『遭遇(であい)』 4
2017年4月25日 Boys&Gils「さっき言った俺の主義には反するんだが…逃げられちゃあ元も子もない。軽ーく引き留めさせてもらうぜ」
男がまた皮肉気味に言った。内心はようやく攻撃できる機会が見えて好都合なのだろう。
しかし、好都合なのは向こうだけではない。相手が攻撃を仕掛けて来た。つまり、こちらも反撃できる正当な理由ができた、ということだった。
幸い手は封じられていないので、右手を腰に当て、ボールを外し、前方に放り投げる。
「出てきて、ウォーグル!」
少女が放ったのはウォーグルという、大型の鳥の姿をしたモンスター。足の鋭い鉤爪は、糸を千切るのに適している。
「まずはこの糸を切って!」
少女が命令すると、ウォーグルはゆっくり降りてきて、足の爪でその糸を引き千切った。少女がいくら足を引っ張っても切れない糸も、その鋭い爪なら簡単に切ることが出来た。
「ありがとう!敵はあっちよ!準備いい!?」
「ギャァアアァオッ!」
少女が敵の方を指さしてウォーグルに声をかけると、返事をするように雄叫びを上げた。少女も安心したのか、彼を見上げて口元を緩めた。
しかし、安心したのも束の間、敵側にも動きがあった。
「野郎共!お前らもかかれ!」
「OK!Brother(ブラザ)!」
リーダー格の男が号令を出すと、周囲の男たちが揃ってボールを投げた。
「出てこい!〇△@※*□!」
一斉に名前を呼んだためなんと言っているのか分からなかったが、出てきたモンスターたちを見れば、名前はすぐ分かった。
先程のデンチュラに加え、左から“クロバット”、“ココロモリ”、“マニューラ”、“ズルズキン”、“デスカーン”、“ローブシン”。そう時間のかかる相手ではない。
まず少女は狙いを定めた。すぐに倒せる相手。相性のいい格闘タイプのローブシンとズルズキンだった。
少女は敵に一切隙を与えまいとでもいうように、すぐに命令を出した。
「ウォーグル、“追い風”!」
「ギャーーァァオッ!」
ウォーグルは翼を強く羽ばたかせ、風を作った。もともとウォーグルは素早い器用な動きが余り得意ではない。そのため、攻撃するときはこうして追い風を吹かせて場を整えていた。
男がまた皮肉気味に言った。内心はようやく攻撃できる機会が見えて好都合なのだろう。
しかし、好都合なのは向こうだけではない。相手が攻撃を仕掛けて来た。つまり、こちらも反撃できる正当な理由ができた、ということだった。
幸い手は封じられていないので、右手を腰に当て、ボールを外し、前方に放り投げる。
「出てきて、ウォーグル!」
少女が放ったのはウォーグルという、大型の鳥の姿をしたモンスター。足の鋭い鉤爪は、糸を千切るのに適している。
「まずはこの糸を切って!」
少女が命令すると、ウォーグルはゆっくり降りてきて、足の爪でその糸を引き千切った。少女がいくら足を引っ張っても切れない糸も、その鋭い爪なら簡単に切ることが出来た。
「ありがとう!敵はあっちよ!準備いい!?」
「ギャァアアァオッ!」
少女が敵の方を指さしてウォーグルに声をかけると、返事をするように雄叫びを上げた。少女も安心したのか、彼を見上げて口元を緩めた。
しかし、安心したのも束の間、敵側にも動きがあった。
「野郎共!お前らもかかれ!」
「OK!Brother(ブラザ)!」
リーダー格の男が号令を出すと、周囲の男たちが揃ってボールを投げた。
「出てこい!〇△@※*□!」
一斉に名前を呼んだためなんと言っているのか分からなかったが、出てきたモンスターたちを見れば、名前はすぐ分かった。
先程のデンチュラに加え、左から“クロバット”、“ココロモリ”、“マニューラ”、“ズルズキン”、“デスカーン”、“ローブシン”。そう時間のかかる相手ではない。
まず少女は狙いを定めた。すぐに倒せる相手。相性のいい格闘タイプのローブシンとズルズキンだった。
少女は敵に一切隙を与えまいとでもいうように、すぐに命令を出した。
「ウォーグル、“追い風”!」
「ギャーーァァオッ!」
ウォーグルは翼を強く羽ばたかせ、風を作った。もともとウォーグルは素早い器用な動きが余り得意ではない。そのため、攻撃するときはこうして追い風を吹かせて場を整えていた。
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