1-① 「始動(はじまり)」 2
2017年3月5日 Boys&Gils「ふぅ…」
よほど安心したのか、男性は全身の力が抜けるようにその場に尻餅を付いた。
「…ちょっと、安心するのはまだ早いんじゃないの」
「ひ、ひぃっ!こ、ここん今度わ!?」
「…」
すると少女は、男性が持っていた荷物を拾い上げ、それを指さしながら男性に問い質す。
「どうしてこんな物を盗み出したの?」
「そ、それは…」
「これはかつてこの地方で世界の破滅を引き起こさんとも言われた禁断の秘宝なのよ?うっかり触ったらあなたの身に何が起こるかもわからないわ。それ分かっててこれ盗んだの?」
「あ、ああ…いや…その…」
「んー?」
少女は前屈みになって男性を睨み付けた。
「ああ、だ、だからさ!そういうお宝の方が、なんつーか、夢とかロマンとかあるだろ!?盗み甲斐があるんだよ…あはは…」
「…そーんなお子ちゃんみたいな理由でこんなの盗んだわけじゃないでしょうね…」
「うっ…」
「…」
この時、少女は男性の示した反応に違和感を覚えた。図星を突かれた時の反応にしては、少し遅く、鈍い反応だった。
「…と、とにかく、今回は俺の負けだよ。それ、ちゃんと返すからよ、もう勘弁してくれよ」
「…」
少女は男性への判決でも検討しているのか、数秒間黙っていた。
「…まあ。いいわ。ちゃんと返してくれるみたいだし、どこにも細工した形跡はないし、ジュンサーさんたちには多少罪を軽減してくれるよう掛け合ってあげる」
「ほ、本当か…」
「もうこんな危険なことをしないならね!」
「す、するわけないだろ…アハハ…。それにしても驚いたよ嬢ちゃん。そんな警察にまで広いネットワーク持ってるなんてよ…」
「悪いけど、あたしの生まれ育った地方であたしのこと知らない人なんていないのよ?わかった?」
「う、うい…」
よほど安心したのか、男性は全身の力が抜けるようにその場に尻餅を付いた。
「…ちょっと、安心するのはまだ早いんじゃないの」
「ひ、ひぃっ!こ、ここん今度わ!?」
「…」
すると少女は、男性が持っていた荷物を拾い上げ、それを指さしながら男性に問い質す。
「どうしてこんな物を盗み出したの?」
「そ、それは…」
「これはかつてこの地方で世界の破滅を引き起こさんとも言われた禁断の秘宝なのよ?うっかり触ったらあなたの身に何が起こるかもわからないわ。それ分かっててこれ盗んだの?」
「あ、ああ…いや…その…」
「んー?」
少女は前屈みになって男性を睨み付けた。
「ああ、だ、だからさ!そういうお宝の方が、なんつーか、夢とかロマンとかあるだろ!?盗み甲斐があるんだよ…あはは…」
「…そーんなお子ちゃんみたいな理由でこんなの盗んだわけじゃないでしょうね…」
「うっ…」
「…」
この時、少女は男性の示した反応に違和感を覚えた。図星を突かれた時の反応にしては、少し遅く、鈍い反応だった。
「…と、とにかく、今回は俺の負けだよ。それ、ちゃんと返すからよ、もう勘弁してくれよ」
「…」
少女は男性への判決でも検討しているのか、数秒間黙っていた。
「…まあ。いいわ。ちゃんと返してくれるみたいだし、どこにも細工した形跡はないし、ジュンサーさんたちには多少罪を軽減してくれるよう掛け合ってあげる」
「ほ、本当か…」
「もうこんな危険なことをしないならね!」
「す、するわけないだろ…アハハ…。それにしても驚いたよ嬢ちゃん。そんな警察にまで広いネットワーク持ってるなんてよ…」
「悪いけど、あたしの生まれ育った地方であたしのこと知らない人なんていないのよ?わかった?」
「う、うい…」
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