0 -My memoly- 1
2017年3月4日 Boys&Gils 僕は、最強。
それが、当たり前。
ついこの間までは。
誰もが僕を褒め称え、誰もが僕に畏敬の念を抱く。中には僕に嫉妬して突っかかってくる者もいる。その度に僕は奴らを返り討ちにする。別に絡まれるのが嫌だったわけじゃない。ただ、弱い人間に興味がなかった。僕に挑むのなら、もう少し強くなって欲しかった。歯ごたえのある戦いがしたかった。
そんなことの繰り返しで、僕に寄りつく人間は次第に少なくなっていった。誰も僕を相手にせず、街中で見かけても目を逸らすだけ。友達と呼べる人間も次第にいなくなっていた。まあ、最初から友達なんてのに興味はなかったからそれでよかったけど。
これが当たり前だった。だって、僕が強すぎるから。強いやつには抵抗しない、刃向かわない。それが一番安全だ。殆どの人間が本能的にとる行動だと思う。
でも、その「当たり前」が僕は大嫌いだった。負けを恐れて、失敗を嫌がって、苦難の道を避けて安全に生きる。それが、僕に毎日のようにつまらない思いをさせてきた。一体どれだけ僕を退屈させたら気が済むんだ。毎日そうやって、イライラして仕方なかった。
ついこの間までは。
だけど、そんな中、僕の目の前に立ちはだかってくれた人がいた。僕に微塵も恐れを抱くことなく、向かってきてくれた人がいた。僕と同い年くらいの、女の子だった。背丈は僕と同じくらい。何を考えているのかよく分からない、不思議な色をした瞳。口数は少なかった。でも、彼女からは、全力で戦おう、僕と少しでも意義のある戦いをしようという固い意志だけは伝わってきた。
僕は彼女に感謝した。僕は最大の敬意を以て、全力で彼女を叩きのめそうと思った。どうせ僕が勝つ、とそう思っていたが、彼女の腕がどうであろうと関係なかった。ただ僕の目の前にいる、それが嬉しかったから。
僕は全力で戦った。
そして、負けた。
それが、当たり前。
ついこの間までは。
誰もが僕を褒め称え、誰もが僕に畏敬の念を抱く。中には僕に嫉妬して突っかかってくる者もいる。その度に僕は奴らを返り討ちにする。別に絡まれるのが嫌だったわけじゃない。ただ、弱い人間に興味がなかった。僕に挑むのなら、もう少し強くなって欲しかった。歯ごたえのある戦いがしたかった。
そんなことの繰り返しで、僕に寄りつく人間は次第に少なくなっていった。誰も僕を相手にせず、街中で見かけても目を逸らすだけ。友達と呼べる人間も次第にいなくなっていた。まあ、最初から友達なんてのに興味はなかったからそれでよかったけど。
これが当たり前だった。だって、僕が強すぎるから。強いやつには抵抗しない、刃向かわない。それが一番安全だ。殆どの人間が本能的にとる行動だと思う。
でも、その「当たり前」が僕は大嫌いだった。負けを恐れて、失敗を嫌がって、苦難の道を避けて安全に生きる。それが、僕に毎日のようにつまらない思いをさせてきた。一体どれだけ僕を退屈させたら気が済むんだ。毎日そうやって、イライラして仕方なかった。
ついこの間までは。
だけど、そんな中、僕の目の前に立ちはだかってくれた人がいた。僕に微塵も恐れを抱くことなく、向かってきてくれた人がいた。僕と同い年くらいの、女の子だった。背丈は僕と同じくらい。何を考えているのかよく分からない、不思議な色をした瞳。口数は少なかった。でも、彼女からは、全力で戦おう、僕と少しでも意義のある戦いをしようという固い意志だけは伝わってきた。
僕は彼女に感謝した。僕は最大の敬意を以て、全力で彼女を叩きのめそうと思った。どうせ僕が勝つ、とそう思っていたが、彼女の腕がどうであろうと関係なかった。ただ僕の目の前にいる、それが嬉しかったから。
僕は全力で戦った。
そして、負けた。
コメント